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Cadaques 2012

特別なオーラに溢れる場所


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またしても、9月の半ばにカダケスに行ってきました。

バルセロナから車で2時間位。別荘を持っている人も多く、
毎週末に滞在する人や、逆にこちらをベースにして
用事のあるときに、バルセロナに通ってくる人も。

上は、ダリのカダケスっていうタイトルの絵で有名なスポット。
頭に水瓶をのせて歩く女性達が描かれてるやつ・・・というわけで、
そんな女性の形をしたプレートが設置されています。












入江が複雑なので、
ちょっと歩いただけでどんどん景色(シークェンス)
が変わって楽しい。


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船の行き来が頻繁なのに、水もすごく透明で、
底がガラスになった遊覧船ツアーなどもあり。

いつも乗ってみたいなと思いつつ、
カダケスは、レストランやBarも魅力的なせいか
ふと気がつくと?二日酔いか食べ過ぎ状態で、なかなか船に乗るチャンスが・・・。
ガラは毎週末、船をだして入江巡りを楽しんでいたそうです。


8月は、世界中から観光客が集まってくるので、やや飽和状態ですが、
9月になると、まだ夏のキラキラした陽気が残っているわりに、
ぐっとのんびりムード。ただし、9月のはじめはお祭りがあって
毎晩、ライブやイベントでうるさいらしい。


毎年、この時期は3週間、普段はNY在住の美術作家ムンタダス氏が
バカンスで滞在すると伺っていたので、ちょっとお邪魔してきました。



国際派で洞察力のするどいムンタダスさんに、
現在のカタルーニャの変化について
貴重なご意見を伺ってみたかったのですが、カダケスの滞在先には
幼なじみのマドリード出身のもと外交官で弁護士の男性や、
NYとバルセロナの映像作家などもいらしたので、あんまり
独立機運についての会話はできませんでした。

まあ、ムンタダス氏の場合、直球で質問しても、
すごい変化球で答えてくれそうですが。
そのうち、作品のなかに昇華されたものが現れてくるような気がします。


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カダケスでは、コデルク(バルセロナの著名建築家)の友達だったという
アメリカ人建築家、ピーター・ハーンデンさんの別荘だった家を借りるのが
最近の定番だそうです。古い住宅を60年代ぐらいに改築したものらしく、
どこか日本のモダン住宅のような佇まい。


寝室が6つ位あって、それぞれにバストイレ(寝室によってはシャワーとトイレ)
がついています。ムンタダスさんはハーンデンさんの遺族とも知り合いなので
特別価格で借りてるそうですが、年に一度&唯一の贅沢なんだとか。


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右手のほうに、カダケスの高台にある灯台兼教会が借景になったテラスがあり、
そこで、みんなで魚介の夕食を食べました。

夕食後は、中心部にあるカフェ・マリティムまで歩いていって、
キューバのお酒、ロン(ラム酒)を入れたコーヒー、クレマットを
(ライターでボッと火をつけて、熱いうちにかき回す)を
皆で飲みつつ、波の音をバックに、ムンタダスさんの
最近の韓国や東京のエピソードなどをきいたり。


ムンタダスさんにとって、
カダケスの独特の空気や、地元の人たち、そこに集まる人たち
全部の集合体が素晴らしいそうで、リラックスしつつ(いろんな入江で泳いだり)
仕事もはかどるそうです。

いいなあ〜! 私は、東京生まれの都会派なので、地下鉄やデパートがない街には
暮らしたくないはずなのに、カダケスは一度住んでみたくなります。

たどりつくまでに、いろは坂みたいな厳しい坂があって、
アクセスがいいとはいえず、陸の孤島みたいなところなのにね。

とはいえ、フィゲラスまで行けば、TGVですでにパリ方面と繋がってますが。


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古い漁村のカダケスには、こんなかわいい入り口のお宅がたくさん。


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松の木があちこちに生えてるので、木の香りも漂ってきて素晴らしい。



入江や船はもちろん、幸せそうな観光客を見ながら、
ただ、ひたすら歩いているだけでリフレッシュできる特別な土地なので、
今のところは、日常生活の場というより、ここぞというときの
ハレの空間としてキープしておきたいかな。



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カダケスのあちこちでは、カゴを持って歩いている人が多い。
別荘がなくても、アパートホテルなどもあるので、新鮮な食材で料理しつつ
のんびりするのが好きな人たちが多いようです。




東京の家族や大事な友達とも一緒に、
すでに数えきれないほど滞在したカダケス。


今年も、また短いながら
「かけがえのない時間」を過ごす事が出来ました。

余談:カダケスの新しいレストラン(El Bulliの若いスタッフが始めたばかりのCompartir)
を、ムンタダスご一行さまに教えたら、最終日にいらしたみたいで、
「採点:6.5」というメールが。

私たちは、スタッフもきびきびして
(ここでは珍しく)8ぐらいな満足度でしたけど、
欧米の大学でいう、及第した・・・という意味なんでしょうか??
学生には厳しそうな方です(笑)
by nas-asa | 2012-10-28 21:17 | カタルーニヤ

浅倉協子 & Jaume NASPLE:バルセロナと東京で編集、翻訳、取材、執筆中。好きなもの:建築・デザイン、映画、音楽、夜でも青いバルセロナの空、日本の喫茶店、居酒屋。今食べたいもの:バスクのピンチョス。


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