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Le Havre

DVD購入予定!






日本から戻りました! 

1年たったものの、震災後、初めて戻った日本のことで、
書いておきたいこともたっくさんあるのですが、
(なんだか、細かい仕事の〆切が重なってるので)
また改めて・・・。

とりあえず、東京で観た、大好きなカウリスマキ監督の新作について
紹介します。





今までに京都の桂離宮から、上海、インドまで一緒に旅行した
建築家の伊原さん夫妻が、前売り券を購入してくれて
渋谷で集合しました。

ずいぶん久しぶりに日本で映画館にいったような。

渋谷のユーロスペースだったのですが、
新聞の映画評がよかったり、
ゴールデンウィークのせいですごく混んでいて、
なんと「立ち見」しかない状況。
でも、係の方が、「通路に座ってもいいですよ!」
とのことで、時間もないししかたないかあ・・・と、
気を取り直して、会場に入りました。
で、予告編が始まり、床に座ってみていたら、
突然、隣の席の男性が立ち上がって「どうぞ!」
というので、またびっくり。
なんか急用を思い出したんだそうです。

世の中、いろいろな方がいます。

というわけで、私だけラッキーにも座って堪能。
(前売り券をもっていても、早めに整理券と交換しなくては
いけないという、この劇場のシステムに疎かったので
以後気をつけないと)


カウリスマキは、いつも独特のユーモアがあるものの
全体には、そこはかとなく暗い、フィンランドの空気と空?
を思わせる作品が多いのですが、
「ル・アーヴル」は、ぐ〜〜っと明るい。

小津の「浮き草」を思わせる雰囲気で、
(ストーリーは違いますが)なんだか日本人を励ましてるのかな?
なんていう気持ちになりました。偶然だと思うけれど。


俳優さんたち(ほとんどフィンランド人なのに、
皆フランス語で話しているので、必要最低限のセリフ)は、
いつものメンバーで、監督の
「彼らと一緒に年を取って行こう」
という、徹底した姿勢も、なんだか小津監督みたいだし、
久々に何度でも繰り返し観たくなる作品に出会った気がします!


主役の俳優さんとアフリカ移民の少年、
飼い犬もいい味をだしてるんですが、
個人的に好きだったのは、刑事役の人!! 
なかなかですよ〜!(日本の赤塚不二夫などの
ちょっと古いコミックのキャラっぽい?)

辛い事も多いけれど、人生は捨てたものじゃないね、
っていう、どこか落語のような世界ともいえるのに、
あくまでもヨーロッパが舞台で、ジャック・タチを思わせるノリもあり、
自分の好きな人たち全員に熱烈おすすめしたくなる作品!



というわけで、
「あ〜大きなスクリーンで観れてよかった〜」
といいつつ、皆で、渋谷のマークシティにある
スペイン、カタルーニャレストランBIKINIへ移動。

バルセロナに留学していたAちゃんと、あと「みかんぐみ」の
フランス人建築家、M氏なんかと夕食会。これまた爆笑の連続で、
Cavaと生ハム、美味しいカルドソ(スープ状のパエリヤ)を食べ続け・・・
と、楽しい展開に☆

ほんと、1年ぶりの日本は、それぞれ色々あっても、
かけがえのない瞬間の連続でした。

とりあえず、
「いつも心にル・アーヴル(太陽じゃなくて)を・・・!笑」

by nas-asa | 2012-05-23 14:47 | 映画・音楽

浅倉協子 & Jaume NASPLE:バルセロナと東京で編集、翻訳、取材、執筆中。好きなもの:建築・デザイン、映画、音楽、夜でも青いバルセロナの空、日本の喫茶店、居酒屋。今食べたいもの:バスクのピンチョス。


by nas-asa