La gloire de mon pere

マルセルの夏






なぜか夏休みにフランスの田舎にいきたくなったのは、
この「邦題マルセルの夏〜プロバンス物語」
を観た影響も大きいような(笑)





フランスの文豪、マルセル・バニョルの少年時代の回想記をベースにした
イヴ・ロベール監督の作品。20世紀初頭のバカンスと家族の幸せな思い出が
クラッシックな映像で再現されているので、
6~70年代の作品かと思ったら、1990年でした・・・(勘違いもほどほどしいですね)
原題は、「父の栄光(威厳)」です。

狩猟初心者の小学校教師のお父さんが、息子の前で
幻の鳥をしとめて、村のみんなに自慢するシーンが出てきます。


この続編の「マルセルのお城」も素晴らしい。
こちらの原題も「母のお城」なので、かなり違いますが、
外国映画を配給する際は、
まず分かりやすくアピールしないといけないから、
しかたがないでしょう。

とはいえ、ちゃんと鑑賞すると、
本来のタイトルの意味がよくわかります。





マルセルたちがとても田舎が気に入ったので、
山小屋で毎週過ごすことを決めた一家。

馬車のお金を節約するため、徒歩ですごく遠回りして向かっていると、
お父さんの昔の教え子で、今は運河の管理の仕事をしている青年と出会う。
そして、彼から、もと先生への感謝のしるしとして特別な鍵を渡され、
大幅に近道できる運河と貴族の館(お城)の領地を横切るルートを
手に入れるが、ある日・・・というストーリー。


BGMと同じぐらい、せつなく、エレガントで美しい作品に。
100年前のプロバンスの田舎の風景にタイムスリップできます。


お母さん役の女優さんがとても美しく、
まさにベルエポックの絵画に出てくる女性みたい。


この映画を観て、
突然、世界遺産としても有名な「ミディ運河」にも、
興味を持ってしまいました。

乾いた土地が多くて内陸部は砂漠みたいなエリアが多いものの、
意外と絶妙な場所に川があるスペイン。

その反対にみずみずしい緑地や田園が広がり、
もともと耕作地にいい土地に恵まれているようにフランス。

実は水源が乏しく、泉の場所をめぐって熾烈な領地争いがおこったり。

というわけで、国家的な地中海からフランスを縦断するミディ運河建設のおかげで、
重要な輸送網ができただけでなく、ブドウの作付け面積も広がり、
ワイン産業の画期的な発達にも貢献したそうです。

17世紀のプロジェクトX??


うんと長い目で将来を見据えて、インフラを整えたり、
街の宝となるような建物をつくろうとする、
というのは欧州の人たちの素晴らしい長所だと思います。
[PR]
トラックバックURL : https://barcino.exblog.jp/tb/16156802
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
by nas-asa | 2012-09-10 17:37 | 映画・音楽 | Trackback | Comments(0)

浅倉協子 & Jaume NASPLE:バルセロナと東京で編集、翻訳、取材、執筆中。好きなもの:建築・デザイン、映画、音楽、夜でも青いバルセロナの空、日本の喫茶店、居酒屋。今食べたいもの:バスクのピンチョス。


by nas-asa