48h Open House 2013

ガウディとプッチ・イ・カダファルク


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あっというまに、恒例の「48時間オープンハウス」
が終わりました。10月下旬の話です。

引っ越しのあと家の中がなかなか片付かず(本の整理とかね)
かなり疲れていたので、今年はあきらめようと思いましたが、
せっかくだから新居の近所だけ行ってみることに。

上は、ガウディの手がけた「聖テレサ学院(1889年)」






このイベントでは、ふだんは入れない建物
(公館、私邸、学校、オフィスビル等)
が、年に一度2日間だけ市民に公開され、
無料で入れて楽しいのですが、問題は長蛇の列。
人気の建物は40分待ちぐらいが普通なので、
なかなか忍耐がいります。

今年は、初めて50ユーロの並ばずに入れるパスが
発売されたそうで、効率的に見たい建築系の人たちには
とっても便利かもしれません。

いずれにしても、
建築好きな老若男女がバルセロナ市民に多く、
毎年感心してしまいます。

「デザインうんぬんを超えて、その建物の背景や歴史に興味がある」
と、近くで並んでいたお婆さんが話していました。


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ガウディといえば、放物線アーチが有名なんですが、
テレサ学院の設計では、まだ構造としてというより、
美観的にこの細めのアーチが好きでぐんぐん取り入れたのでは?
といわれています。

まず、入り口部分にもアーチ。そして、鉄細工も凝ってますね。
ビンソンという雑貨インテリアショップの2階にある、
暖炉のデザインを思い出します。


実は、昔(90年代)このテレサ学院のすぐ並びの編集プロダクションで
ランドスケープ全集をつくる仕事にかかわっていて、
毎日、外観は目にしていたものの、入ったのは初めて・・・
なんか、感無量でした。


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中は、ミッションスクール的な重厚な雰囲気。


現代のバルセロナの学校が、皆ミッションというわけではないので、
地元のおじさんも、内部を歩きながら奥さんと
「なんて宗教的なんだあ!」
と話していました。


でも、メンテナンスが行き届き、100年以上前の建物なのに
現役そのもの。とても生き生きした雰囲気でした。


もと女子校で、今は男女共学で幼稚園からの一貫教育らしいですが、
こんなところで毎日勉強したら、
ガウディのデザインが好きになるかどうかは別として、
建築には自然と興味を持つでしょうね。


欧州の識者がよく言う
「空間が人を育てる」っていうのは、やっぱり本当かも。



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ガウディは、かなり濃すぎるデザインの建物もありますが、
光のコントロールはすごいです〜。




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上階にのぼり、超有名な連続するアーチの通路にくると、
見学者たちから「おお〜!」という声が。

なんというか、ここだけSFの世界みたいな近未来的な不思議な空気が
漂っていました。


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ボランティアのお兄さんも、一生懸命、建物の背景、立面図や列柱、ディテール
を説明してくれました。




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最後はチャベルを見学して解散。この部分は、ガウディじゃなく、
別の人が担当したようです。

荘厳だけれど、オーソドックスなチャペル。



けっこう施主や諸事情に怒って、
ガウディが最後までやらなかった作品も少なからず・・・みたいです。


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なぜか、ガウディのデザインとサボテンは似合うような。



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静かな住宅地にある、テレサ学院の外観(裏側)

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テレサ学院の他には、ガウディのライバル?
プッチ・イ・カダファルクの手がけた現メキシコ領事館へ。



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昔のお屋敷ですが、やはり100年以上の歴史のなかで、
刑務所や孤児院になり、その後、しばらく廃墟だったのが
リノベーションされて、領事館になったそうです。



領事の部屋が一番上の塔の中にありました。

テーブルの上に、カタルーニャとメキシコの旗。


ボランティアたちと一緒に来場者の対応をしていた
領事館スタッフ(メキシコ人)の女性は、
流暢なカタラン語で挨拶していました。

みなさん、努力してますね。


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まだまだ入ってみたい、ふだん非公開な建物が目白押しなバルセロナ。


市民が自然と自分の街や建築に誇りを感じる同イベント。
これからも、ずっと続いてほしいです。
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by nas-asa | 2013-11-07 19:17 | カタルーニヤ | Trackback | Comments(0)

浅倉協子 & Jaume NASPLE:バルセロナと東京で編集、翻訳、取材、執筆中。好きなもの:建築・デザイン、映画、音楽、夜でも青いバルセロナの空、日本の喫茶店、居酒屋。今食べたいもの:バスクのピンチョス。


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