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Paris 2007 - 8


モーツァルトと七味

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ボージュ広場から、パリ市役所のほうに向かってすぐの路上で
なんだか懐かしいかたちに遭遇。

これって、瓢箪(ひょうたん)ですよね??



北京の旧市街などを歩いていると、身分が高かった人が住んだ
四合院のお邸の門構えに「門墩(メンドゥン)」と呼ばれる
石の彫刻が置かれていて、眺めるがの楽しいんですが、
これは、なんだかそれのひょうきんバージョンなような?!

かなり古い建物なので、車止め(馬車の)なんでしょうけれど、
東洋人が見ても、西洋人が見てもホッとするかわいさ。


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中の方にも、ずっと同じパターンが繰り返されている!

どんどん、入って行くとお役所関係の建物のようでしたが、
建物の説明のプレートがあり、なんとモーツアルトが
長期滞在したお邸だったようです。
独身時代、両親と一緒に来たのでしょうか。

たしか、モーツァルトとパリの相性はあまり良くなくて、
お母さんがパリで亡くなったり、
大失恋したりとつらい思い出が多いという噂ですが、
このひょうたんが目印の入り口を出入りしたのか?と思うと不思議です。

東洋でも厄よけや、無病息災のシンボルとして、
置物やら、最近はガラスの携帯ストラップなどにもなっている瓢箪。

ひょうたんを飾って、厄よけするつもりはないけれど、私にとっては、
毎日つかっている「これ」↓とそっくりで、とっても身近です。







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これは、有名な京都の清水寺付近、三年坂の七味(笑)
今年は、このへんに2度もいくことがあり、
近所のおそば屋さんに入ると、
瓢箪型七味が、各テーブルにぽつんぽつんと置いてあって、
一目惚れ。つい、お土産に買ってしまいました。
別売りの中身を補充して使ってます。

発売もと、七味屋本舗さんのHPでは、
ひょうたんの容器が上下に動く画像と一緒に
「愛をひとふり... 」というコピーが!
なかなかレトロ感覚が微笑ましい。

たしかに、ちょっとふりかけると、
ひと味もふた味も違う日本の風味に。
黒七味もいいけれど、こちらもなかなかです。
同社も、350年の老舗。


ところでパリのこの通りには、
子供服やインテリア雑貨の店、
若者が集まりそうなBarなど現代的な空間も
たくさん並んでいるのですが、
もう少しいくとパリではあまり見かけない、
ハーフティンバーの建物がありました。


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これは、16世紀ぐらいでしょうか? 本当に古そうですね。

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この建物と周辺の雰囲気は、東ロンドンのフリートストリートにある、
ロンドン最古のパブYe Olde Cheshire Cheese付近の佇まいに似ています。

そのパブは、まだ英語のThe がYeだったころの建物で、
サミュエル・ジョンソン(18世紀の英国文壇の大御所)
がスポンサーだったり、
C.ディケンズも常連だったという貴重なお店。
ぬるい(常温の)ビールだけじゃなく、
2階以上に小部屋が迷路のようにたくさんあり、
さっぱり、あっさりした英国伝統料理が食べられます。
東ロンドンには、色々歴史のある渋いスポットがたくさんで、
ちょっと懐かしい。

と、このひょうたんのある通りを少し歩いただけで、
北京、京都、東ロンドンに思いが飛んでしまいました。



しかし、本物のモーツァルトは、映画「アマデウス」でのように、
あんなアヒャヒャヒャ〜という素っ頓狂な高笑いをしてたんでしょうか? 
by nas-asa | 2007-12-16 22:04 |

浅倉協子 & Jaume NASPLE:バルセロナと東京で編集、翻訳、取材、執筆中。好きなもの:建築・デザイン、映画、音楽、夜でも青いバルセロナの空、日本の喫茶店、居酒屋。今食べたいもの:バスクのピンチョス。


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