Paris 2007 - 8
2007年 12月 16日
モーツァルトと七味
ボージュ広場から、パリ市役所のほうに向かってすぐの路上で
なんだか懐かしいかたちに遭遇。
これって、瓢箪(ひょうたん)ですよね??
北京の旧市街などを歩いていると、身分が高かった人が住んだ
四合院のお邸の門構えに「門墩(メンドゥン)」と呼ばれる
石の彫刻が置かれていて、眺めるがの楽しいんですが、
これは、なんだかそれのひょうきんバージョンなような?!
かなり古い建物なので、車止め(馬車の)なんでしょうけれど、
東洋人が見ても、西洋人が見てもホッとするかわいさ。
中の方にも、ずっと同じパターンが繰り返されている!
どんどん、入って行くとお役所関係の建物のようでしたが、
建物の説明のプレートがあり、なんとモーツアルトが
長期滞在したお邸だったようです。
独身時代、両親と一緒に来たのでしょうか。
たしか、モーツァルトとパリの相性はあまり良くなくて、
お母さんがパリで亡くなったり、
大失恋したりとつらい思い出が多いという噂ですが、
このひょうたんが目印の入り口を出入りしたのか?と思うと不思議です。
東洋でも厄よけや、無病息災のシンボルとして、
置物やら、最近はガラスの携帯ストラップなどにもなっている瓢箪。
ひょうたんを飾って、厄よけするつもりはないけれど、私にとっては、
毎日つかっている「これ」↓とそっくりで、とっても身近です。
これは、有名な京都の清水寺付近、三年坂の七味(笑)
今年は、このへんに2度もいくことがあり、
近所のおそば屋さんに入ると、
瓢箪型七味が、各テーブルにぽつんぽつんと置いてあって、
一目惚れ。つい、お土産に買ってしまいました。
別売りの中身を補充して使ってます。
発売もと、七味屋本舗さんのHPでは、
ひょうたんの容器が上下に動く画像と一緒に
「愛をひとふり... 」というコピーが!
なかなかレトロ感覚が微笑ましい。
たしかに、ちょっとふりかけると、
ひと味もふた味も違う日本の風味に。
黒七味もいいけれど、こちらもなかなかです。
同社も、350年の老舗。
ところでパリのこの通りには、
子供服やインテリア雑貨の店、
若者が集まりそうなBarなど現代的な空間も
たくさん並んでいるのですが、
もう少しいくとパリではあまり見かけない、
ハーフティンバーの建物がありました。
これは、16世紀ぐらいでしょうか? 本当に古そうですね。
この建物と周辺の雰囲気は、東ロンドンのフリートストリートにある、
ロンドン最古のパブYe Olde Cheshire Cheese付近の佇まいに似ています。
そのパブは、まだ英語のThe がYeだったころの建物で、
サミュエル・ジョンソン(18世紀の英国文壇の大御所)
がスポンサーだったり、
C.ディケンズも常連だったという貴重なお店。
ぬるい(常温の)ビールだけじゃなく、
2階以上に小部屋が迷路のようにたくさんあり、
さっぱり、あっさりした英国伝統料理が食べられます。
東ロンドンには、色々歴史のある渋いスポットがたくさんで、
ちょっと懐かしい。
と、このひょうたんのある通りを少し歩いただけで、
北京、京都、東ロンドンに思いが飛んでしまいました。
しかし、本物のモーツァルトは、映画「アマデウス」でのように、
あんなアヒャヒャヒャ〜という素っ頓狂な高笑いをしてたんでしょうか?
by nas-asa
| 2007-12-16 22:04
| 旅