Reina Sofia/ Collection Guide


翻訳しました。

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これは、マドリードのレイナソフィアこと、
国立ソフィア王妃芸術センターのガイドブック日本語版です。



編集・発行は、レイナソフィアやMACBA(バルセロナ現代美術館)
などに支店がある LA CENTRALという書店の編集部。
EDICIONES DE LA CENTRAL
14 X 19cm 203頁 

レイナソフィアは、
ピカソのゲルニカを所蔵することで有名ですが、
他にも20世紀から現在までの、非常に優れた作品が多数。
近代、現代美術の流れとスペインの芸術家の関わりなどが
よくわかる展示です。

同ガイドブックは、膨大なコレクションの中から、
学芸員が選んだ、よりすぐりの80作品の解説からなっていて、
イヤホンガイドのように、この本を見ながら館内を回っても
また、後からゆっくり読んで作品を思い出しても
楽しいように編集されています。

中をちょっとだけお見せすると、
やはりゲルニカは特別なので、作品のイメージが折り込みで
2頁にわたって印刷されています。
(他の作品は見開き2頁で1作品。1頁が画像、反対頁が解説)


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現代美術は、実は鑑賞するのにある程度予備知識が必要で、
作品やアーティストの背景を知っただけで
ぐっと面白く見えてくる場合がほとんど。

このガイドブックを見て、実際の作品の前に立ってみたい!
と思ったり、鑑賞が楽しくなったと思う方が少しでも増えれば嬉しいです。

ピカソ、ダリ、ミロの時代から、ジャッド、ウォーホール、
キーファー、フランシス・ベーコン、ヨゼフ・ボイス、
ムンタダス、アニッシュ・カプーア等など、多岐に渡り、
現在も活躍する美術作家の作品も多数カバーされています。

しかし、
海外で日本語のにの字も知らない人ばかりの印刷所で
日本語の書籍をつくるのは大変なんですが、
マドリード在住のグラフィックデザイナー、
岩根令子さんが”とてもとても”がんばってくれました。
文字通り、PDF入稿で涙が出るほど。(比喩じゃなく本当に)
普通気にしなくてもいい、文字間のスペースのゆがみなど
チェックしたり....。「お疲れさまでした!」

また(当然ながら)これは日本語版だけ独立した書籍ではないため、
他の言語バージョンと書体の雰囲気、余白をなるべく揃えなくては
いけないなど、条件もいっぱいで大変でした。

日本語はどうしても短めになるので、本文の書体も
ほんの少し大きめです

とはいえ、全行程ゲラを見る余裕がなく、
結局PDFでのモニターチェックだけでしたので、
本になって、あっと驚く誤植もあり(涙)
重版するときに、きっちり直したいと思います。

翻訳を手伝ってくれた、山田さん、湯川さん、三好さん
ありがとうございました。


序文は、レイナソフィアに関係のある、スペイン美術界の
大御所が書かれたんですが、これは、担当編集者の人や
他の言語の翻訳者などのあいだでかなり話題(文句のネタ)
になりました。
つまり、現代美術をあつかう美術館についての原稿と思えないほど
バロック(装飾が多すぎて古くさいの比喩)な文体。
詩的で心地よいスペイン語というより、はっきり言えば
オヤジギャグか?という翻訳不可能な韻が多くて、たいへんでした。
というわけで、ここは読み飛ばしてください(笑)

同書は、マドリードのレイナソフィア館内の
ミュージアムショップで発売中。
プラドもきれいに改装され(ラファエル・モネオが担当)、
ますます美術鑑賞が楽しい街、マドリード。
ティッセンやプラドだけでなく、ぜひソフィア王妃芸術センターにも
ゆっくり足を運んでみてください。
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Commented by オタモイこあら at 2007-12-21 22:04 x
いつもながらすばらしいお仕事をなさっていて、大変そうですがうらやましいです。
現代美術に限らず、私はガイドがないとさっぱり・・なことが多いので、音声ガイドはあると必ず借りますし、本も国内だと買ってくることが多いです。何倍も楽しめますからね。
先日も宮崎に旅行に行ったのですが、ちょうどミュシャ展をやっていて、音声ガイドでしっかり楽しんでこられました。
レイナソフィア、プラドは最初のスペイン旅行で行ったのですが、そのころはガイドも借りず見ただけでenjoyした気になっていた頃です(苦)
ぜひいつか拝読したいです。
Commented by nas-asa at 2007-12-22 18:22
★オタモイこあら様
私は、実はイヤホンガイドもふだんはめんどくさくて、
よほどじゃないと借りないで館内をざっと見て、
気になったものをあとでチェックするというタイプなんですが、
ちょっとでも背景がわかると、もっと楽しいですね。
道なき道をいく、というのか、
誰もやってないことをやろうとするアーティストのひらめきと努力は
人類の宝だし、ソフィア芸術センターすごいですよ。
by nas-asa | 2007-12-21 20:02 | 翻訳 | Trackback | Comments(2)

浅倉協子 & Jaume NASPLE:バルセロナと東京で編集、翻訳、取材、執筆中。好きなもの:建築・デザイン、映画、音楽、夜でも青いバルセロナの空、日本の喫茶店、居酒屋。今食べたいもの:バスクのピンチョス。


by nas-asa