Noche buena

お香の煙

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12月25日深夜1時半ごろ。ミサが終わってまもない礼拝堂の内部。
ミサの間に焚かれたお香の煙が残り、うっすらと霧のようになっていました。



★★★

クリスマス・イブのバルセロナの街中は、
最後の買い出しで忙しい人で賑わい、
スーパーでは、レジ付近が殺気だっているところも。
みんな疲れてましたね〜。


なんとか夕食を終えて、クリスマス番組を見ていたら、
最近、毎日2度放映され人気絶好調のアメリカ発のアニメ
「ファミリーガイ」もクリスマス特番でした。



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お母さんが、クリスマスディナーの準備でおおわらわ。
オーブンが爆発しそうになったり、いろんなストレスで激怒。
いきなり切れて、リビングの窓を突き破って
「クリスマスなんてばかやろう!」といいつつ、街へ暴走します。
彼女は、「メリークリスマス!」と挨拶する通行人を殴るだけじゃあきたらず、
雪だるまには、大道芸人のように火を吹きかけて、溶かしたり(笑)

そのあと教会にいって安堵して最後は家で失神するという、
すごい展開(ファミリーガイでは普通)

「グリフィン一家からメリークリスマス!」
という最後のシーンでも、まだぐったりしてます(画像の右下)


そのあと、チャンネルを回したら、
トッド・ヘインズ監督(ベルベット・ゴールドマインなどで有名)の、
「エデンより彼方に(2002)」という映画が始まりました。
原題  Far From Heaven


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1950年代のアメリカ東海岸、
コネチカット州のハートフォード周辺が舞台。

このあたりは私が大学生だった「遠い昔」に、
YMCAのICCPというサマーキャンプのプログラムで
2ヶ月以上滞在したエリア。
懐かしくなって見てしまいました。

内容は、東部のアッパーミドルクラスな邸宅に住む
何不自由なく幸せな主婦の主人公をめぐって
同性愛や人種差別の問題が巻きあがる....
というコテコテのメロドラマですが、
映像が美しく、住宅もF.Lライトみたいな家があったり、
当時のファッションや内装も完璧に再現されています。

主人公の主婦は、だんなさんがゲイだとわかり悩んでいるうちに
庭師の黒人男性と親しくなり、彼と息抜きにドライブしたり食事にいきます。
そして、たったそれだけのことが町中のスキャンダルに。
50年代アメリカの保守的な社会はたいへんです。
しかも自分の息子が友人達とその庭師の娘をいじめて、
石を投げて怪我をさせたり、
ゲイを認めたダンナさんも、また唯一親友だと思っていた女性も
人種差別主義者です。というより、世間体やタブーが怖いというべきか。
でも、彼女は庭師の男性と精神的に深く交流し、有色人種の人権をめぐる
NGOに参加しようとします。

何気なく見たのですが、とても印象に残る映画でした。
50年代の映画のリメイクだそうで、当時のバージョンは
黒人俳優も使えず、白人が黒人のメークをして出ているとか。

La 2というスペイン国営チャンネルからの放映でしたが、
音声切り替えで英語が選べるようになっていて感激。
この局は長年スペイン語吹き替えオンリーだったので
すこしづつ進化しているようで嬉しい。
やっぱり、映画はできればオリジナル音声でききたいので。


私がコネチカットに滞在した当時は、
もう普通にCampにも近所のアフリカ系の子供たちも
参加してましたが、お金持ちが多く保守的な空気は感じられました。
外国人キャンプカウンセラーは私とチュニジア人女性だけだったので、
ローカル新聞に取材されたり、地元のロータリクラブでレクチャーさせられたり、
エキゾチックな存在でした(笑)

Naspleもこの映画を見つつ、
「え、こんな保守的な街にいったの?」
と驚いてましたが、これは極端な話なので。

NYとボストンの間のコネチカットは、
自然や湖の景色などがとてもきれいで素敵なところでした。
紅葉も絶景らしく、その後一度再訪しましたが、いつも夏だったから、
秋や冬景色も見てみたいです。

と、そんなメロドラマを見ていたら11時半になり、
もうミサにいくのがめんどうでバチカンからの生放送
(ゆく年来る年みたいな定番?)
でいいかも....とくじけそうになりつつ、
歩いて10分の教会まで行くことにしました。
海のマリア教会やカテドラルなど、大きな教会は観光客も多く、
1時間前からいかないと立ち見になるというほど盛況なんですが、
こちらはギリギリでもだいじょうぶ。
小さい教会なのに、パイプオルガンと聖歌隊のレベルも高く
とてもきれいでした。
クリスマスだと、知ってる賛美歌が大半なのもいいですね。

前の席に南米からの家族連れ観光客(お金持ちそう)がいて、
ミサの目次が印刷されたパンフレットをみて
「え、カタラン語だけなの?」
と心配してましたが、なんとかなったようです。
カシミアのコートや毛皮のお年寄りが多いせいか、
献金の篭が回ってくると、20ユーロや10ユーロ札がいっぱい。
けっこう気前いい〜と思いましたが、
もしかすると1年分まとめてな家族が多いのかも。




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ミサのあと、教会の中庭に出ると、
定番のベレンが設置してあり、キリスト生誕場面が再現してありました。

暗闇で談笑する人たちに目をとめると、
楽しそうに手話でやりとりしているグループが。

彼らはまったくパイプオルガンもみんなのコーラスも聞こえないのに
ミサに1時間以上も出ていたんですね。
今年も色々文句がいいたいこと、シュレッダーにかけて忘れたい記憶も
なきにしもあらずでしたが、今のありのままの自分でも感謝しなくちゃ
いけないなあ......と少しだけ反省。
でも、パティオでは、皆さん甘いワインとクリスマスのお菓子を食べて
幸せそうでした。


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これは、Naspleの実家でクリスマスになると出してくる
(ひな祭りみたいですね)生誕当時のイエス像。
スペインのベレンでは、こんなバージョンのが一般的。
新婚当時の義理の父が母にプレゼントしたらしく、
年代物です。

しかし、

「どうして赤ちゃんなのに、こんなカツラかぶったみたいに毛がふさふさで
歯も生えてるわけ?」


という昔からの素朴な疑問を、今年はついに義理の家族にぶつけると、

一同、笑いつつ
「ま、特別な子どもっていうことで...。でも確かに変だね」
とのこと。

でも、いわゆる聖母子像はもっと赤ちゃんのイメージが多いので、
やっぱり、不思議ですね〜。

ちなみに、この人形を muñeco (人形のスペイン語)と
呼ぶと怒られたり、外国人扱いされます。
素材は色々だけれど、特別な偶像です。
いつごろ、誰が普及させたのかちょっと気になる。

とはいえ、
ここのところ、イスラーム入門という本の校正をやっていて
偶像崇拝をあまりに禁止する論理に疲れていたので、
自分なりのイメージを大事にするのもいいように思いました。
それより100%の信仰(他の宗教認めず)のほうが危険ですよね。


それにしても、このイエスさま、眼鏡かけると
近所でカフェをやってるガリシア人のおばさんにそっくりです(笑)
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Commented by gyuopera at 2008-01-02 06:27
明けましておめでとうございます。
この教会、パティオが緑一杯で素敵ですね。ここのべレンも大きくて立派で素晴らしいですね。misa de galloにいらしたのですね。
幼子イエスのお姿は、時々抱き人形のようなのがあって、思わずにっこりしてしまうんですけど、これも本当にかわいい~ですね(笑)。
めがねをかけさせちゃったの!? わ、悪い!
Commented by nas-asa at 2008-01-02 18:19
★Gyuさま
眼鏡はかけさせてないですよ。ガリシア人のセニョーラのほうが眼鏡をかけてるのですが、あんまり、そっくりなんでびっくりしました。夫も、ほんとだね...といってます。美形ということで(笑)
by nas-asa | 2007-12-29 21:23 | カタルーニヤ | Trackback | Comments(2)

浅倉協子 & Jaume NASPLE:バルセロナと東京で編集、翻訳、取材、執筆中。好きなもの:建築・デザイン、映画、音楽、夜でも青いバルセロナの空、日本の喫茶店、居酒屋。今食べたいもの:バスクのピンチョス。


by nas-asa