Barack Obama
2008年 01月 12日
希望の星
お正月3日のスペイン全国紙 El Paisには、
アイオワの予備選で勝利したバラック・オバマ氏の写真が
一面に大きく掲載されていました。
歴史はゆるやかに変化しているようです。
バラック・オバマ氏が、党内でヒラリー・クリントン氏に勝って、
さらに大統領選で勝つまでには、まだ長い道のりながら、
こんな人が大統領候補になるだけでも、嬉しい人が多いはず。
去年から私が「オバマさんいいなあ....」とつぶやくたびに、
「まだまだ時期尚早かもね」
といっていたNaspleも、ここのところの展開から、
もしかしたら!と期待するようになりました。
YouTube で、アイオワでの彼の勝利スピーチを見て、
Macのモニターの前で、思わず感動して涙ぐむ私たち(笑)
オバマ氏がスピーチがうまいというのは有名にしても、
今迄のアメリカの政治家や政治活動家では、キング牧師やケネディの
スピーチ映像は別として、
同時代の政治家のものでこれほどのスピーチを聞いたのは初めてです。
英語がだいたい分かる方、ぜひチェックを!
El Pais紙の記事。見出しには、「歴史をつくる!と約束するオバマ氏」
アメリカ大統領に誰がなろうと、日本や欧州での生活に全く影響ないと
思う方もいるかもしれませんが、中東やアフリカに近い欧州では
アメリカのような大国が、イラクやイスラエルに対してどういう態度をとるかが、
かなり激しく私たちの日常生活や、しいては命にも影響してきます。
アルカイダのテロの危険も、毎日気にしないようにしていても、
やっぱり無視できないのがこちらの日常。
アメリカだけでなく、彼のような色々な人種を超えるリーダーが
登場し、活躍できるようになるかどうかは、地球全体、人類全体の
希望です。
でないと、宇宙人がせめてくるまで(たぶん)
目先の利益や憎しみで、永遠に同じ人間同士の殺戮をやめない
凡庸な権力者たち。
先進国での快適な生活も、じつは薄い氷の上を歩いている状態
なのかもしれません。
↑は、ブッシュさんの後継者と言われる、オバマさんの対極のように保守的な
ハッカビー候補の写真。下世話な展開で申し訳ありませんが、
これで50キロダイエットしたとか。じゃあ、その前はひゃっ、ひゃっかんデブ?!
上は表紙を見るだけで、世界の大きな流れが分かると評判の英国
「Economist」誌の最近の目立った表紙。
毛沢東のサンタと、パキスタン国旗が爆弾になっているもの。
バキスタンは、こちらの政治評論家のあいだでは、
世界の地雷といわれています。
内部だけじゃなくて、世界大戦の火種として非情に危ないそうです。
狂信的なアルカイダの実行犯が生まれるのもこの国。
なんとかならないんでしょうか。
....で、また軽い展開になりますが、
オバマさんと、最近の奥田瑛二監督って似ているように思うのは
私の錯覚でしょうか??
幸い奥田さんは面識ありますが、オバマさんはもちろんないので、
ハッキリとはわからないけれど、
笑顔とひょろっとしてスマートな雰囲気が似ているような。
あとは、女性にもてそうなところと、なんというかポジティブな野心が溢れた瞳と、
漂うカリスマ性。奥田さんも、今後欧州やアメリカの大きな監督賞を
目指していらっしゃるようです。(応援したいです)
オバマさんについては、
ケネディーや、キング牧師のころと時代は変わったかもしれませんが、
まだまだ銃社会のアメリカ。暗殺されないように祈るばかりです。
ところで、アフリカ系の人々といっても、非情に様々で、黒人による黒人差別の
悲惨さを描いた↓の「リトル・セネガル」という映画はおすすめです。
セネガルから、昔奴隷になって運ばれた親族をさがしてアメリカを
旅し、NYのリトルセネガルにしばらく滞在する主人公と、
すでにアメリカンドリームを夢見てNYに渡っていた甥っ子の悲惨な
現実が描かれます。
有色人種と白人なんて、単純な図式ではない差別の様子、
アフリカとアメリカのギャップなどが淡々と展開しますが、主人公がひょうひょうと
しているせいか、重くなりすぎず、音楽、映像ともに洗練された作品です。
2001年、セネガル・フランス・アルジェリア合作
ラシッド・ブシャレブ監督。
ブルキナファソ出身の名優、ソティギ・クヤテの演技が光っていました。
by nas-asa
| 2008-01-12 02:42
| 生活